「誕生石」って誰が決めたの?

1月はガーネット、4月はダイヤモンド、9月はサファイア。
自分の誕生石を知っている人も多いのではないでしょうか。
でも、ちょっと不思議です。
そもそも誰が「4月はダイヤモンド」と決めたのでしょう?
国が決めた?
宝石商?
それとも、何千年も前から決まっていた?
調べてみると、誕生石にはかなり長い歴史がありました。
ルーツは「12個の宝石」?
誕生石の起源としてよく語られるのが、旧約聖書に登場する12個の宝石です。
祭司が身につける胸当てに12種類の宝石が使われ、それぞれがイスラエルの12部族を表していたとされています。
この「12」という数字が、後に12か月や星座と結びつき、誕生石という考え方につながったという説があります。
ただし、ここで重要なのは、
当時から「1月はガーネット、4月はダイヤモンド」と決まっていたわけではない
ということです。
現在の誕生石とは、まだかなり違うものでした。
今の誕生石を決めたのは誰?
現在につながる誕生石のリストが整理された大きなきっかけは、20世紀初頭のアメリカです。
1912年、アメリカの宝石商の業界団体が誕生石のリストを標準化しました。
それまで地域や宝石商によってバラバラだった誕生石を、
「この月には、この宝石」
と分かりやすく整理したのです。
つまり誕生石は、何千年もの歴史を持つ文化をベースにしながら、現在の形は宝石業界によって整理されてきたものでもあります。
「婚約指輪は給料3か月分」の話と、少し似ていますよね。
私たちが昔からの常識だと思っているジュエリー文化には、意外とマーケティングや宝石業界の歴史が関係しています。
実は、日本の誕生石も少し違う
さらに面白いのが、誕生石は世界共通で完全に同じではないことです。
日本では1958年に、全国宝石卸商協同組合が誕生石を制定。
その後、2021年には63年ぶりに改訂され、新しい宝石が追加されました。
たとえば2月にはクリソベリル・キャッツ・アイ、7月にはスフェーン、12月にはタンザナイトやジルコンなども含まれています。
つまり、
「あなたの誕生石はこれひとつ」ではないのです。
月によっては、いくつもの選択肢があります。
誕生石は「決まり」ではなく、楽しむもの
誕生石を調べてみると、古代の伝承、宗教、宝石商、そして現代のジュエリー業界まで、さまざまな時代の文化が重なっていることが分かります。
だから、
「自分の誕生石だから絶対にこれを選ばなければ」
と考える必要はありません。
色で選んでもいい。
意味で選んでもいい。
自分の誕生月に複数の宝石があるなら、一番好きなものを選んでもいい。
誕生石は「守らなければいけないルール」ではなく、ジュエリーを楽しむために長い時間をかけて育ってきた文化なのかもしれません。
普段何気なく目にしているジュエリーの「当たり前」も、調べてみると意外な歴史が隠れています。
Grace O’Malleyでは、そんなジュエリーの「知っているようで知らない話」をお届けしています。







